曽祖父、瀬越憲作の書

母方の曽祖父、瀬越憲作は有名な碁打ちでした。私の記憶の中には座って碁を打つ姿しか残ってないほど、いつも家で碁盤に向かっていた人でしたが、書が好きでよく書いていたそうです。誰かに頼まれると気軽に色紙に言葉を書いてあげていたようで、祖母が亡くなって遺品を整理した際、沢山の色紙が出てきました。大半は懇意にしていた方にもらっていただいたりしましたが、幾つかの書は大切に持っています。そんな一つがこの扇子の文字。私はこの字に憧れて書を続けていると言っても過言ではない。達筆であるけど、なにか温かみがあって、難しくない。でもこんな風に書くのは簡単ではない、という字だと感じます。
真似する、というのではなく今の自分の気分で小さい半紙にちょっと書いてみました。まだまだですけど、今の自分な感じです。
※宋の詩人、蘇東坡の『観棋』(囲碁を観戦する)という詩より抜粋『勝固欣然 敗亦可喜』勝敗にこだわらず勝っても欣然たれ、負けてもまた喜べ、というような意味。

書家 藤ノ木明仙

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